中国での反日感情と安全対策

上海生活

「中国って反日感情が強いんじゃないの?」

「日本人ってバレたら危ない目にあうんじゃない?」

…赴任前、こんな心配を何度もされました。

しかも直前には、上海近郊の蘇州で日本人母子殺傷事件があって…。

「子供を連れての赴任、大丈夫かな?私ひとりで守りきれるかな…?」と、かなり不安になったのを覚えています。

結果としては、子供を連れて上海に来て、今まで一度も危険な目にあったことはありません。

(もしかしたら何か言われているかもしれませんが、直接的な暴言や差別はゼロです)

でも、だからといって油断は禁物。

「日本人だ」と一目でわかる行動や格好はなるべく控え、自分たちでできる対策はしています。

今回は、私が日頃から気をつけていることをまとめてみます。

① 娘はインターナショナルスクールへ

語学力のために元々インター校を選ぶ予定でしたが、安全面でも◎だと思っています。

日本人学校は「日本人が集まる場所」として目立ちやすいので、インターのほうが現地に溶け込みやすいと感じます。

② 日本人っぽいアイテムは避ける

持ち物から「日本人です!」とアピールしてしまうこともあるので、なるべく控えています。

  • ランドセル
    日本の小学生の象徴。祖父母に買ってもらった思い出の品ですが、日本に置いてきて、今は普通のリュックです。
  • お守り
    日本特有のアイテム。いただいたお守りはカバンの中に入れて持ち歩いています。
  • ハンカチ
    中国ではハンカチを使う習慣がなく、使い捨てのティッシュやペーパータオルが主流。ハンカチを使っていると目立ちます。

③ タクシーは「舒适专车(Premier)」以上

タクシー料金が安い中国では、日本にいるときより乗る機会が増えます。

でもドライバーによっては、外国人(特に日本人)とわかると乗車拒否されるケースもあるそうです。

中国の運転手さんは、総じておしゃべり好き。

会話の流れでこちらが中国語をうまく話せないとわかると、「外国人か?」と聞かれることがあります。

そこで日本人だと答えてしまうと、稀に「降りろ」と言われることもあるそうです。

私は、そういったやり取りを避けるため、少し高くても「舒适专车(Premier)」以上のランクのタクシーを利用しています。

理由は

  • 接客が丁寧
  • 車内が清潔
  • 無駄に話しかけてこない

もし「何人?」と聞かれたら、状況に応じてこう答えます。

  • 「外国人(Wàiguó rén)」
  • 「韓国人(Hánguó rén)」
  • 「听不懂(Tīng bù dǒng)=わかりません」

「听不懂」は柔らかいニュアンスなので、冷たく聞こえませんよ。

地方旅行でタクシーに乗る時

地方都市では、この上級タクシーがない場合も多いです。

そういうときは仕方なく安いランクのタクシーに乗るしかありませんが、日本語での会話はなるべく控えめにしています。

家族で乗る場合、小さな子供に「日本語を話すな」と言うのは難しいので、

我が家では「公共の場では静かに話す」というマナーとして教えています。

特にタクシーや電車などの閉ざされた空間では、日本語が目立ちやすいので注意しています。

④ 日本人っぽすぎる格好はしない

見た目だけでは日本人かどうかは意外とわかりません。

服装をより意識して現地に溶け込むと、余計な注目を集めずに済みます。

日本人っぽく見える格好(特に女性)

  • ゆるふわヘアアレンジ
  • 重ね着
  • チュニック+パンツ
  • レギンス+ショートパンツ

現地っぽく見える格好

  • Tシャツ+デニム
  • 真っ赤なリップ
  • ストレートヘア
  • ノーメイク
  • 短パン+スリッパ

⑤ 家族や日本人の友人との食事は日式料理屋で

普段は日本語を控えめにしていても、数人が集まるとどうしても盛り上がって声が大きくなりますよね。

そういうときは、最初から日本人向けのお店(日式料理屋)を利用するのがおすすめです。

外国人が現地の人たちの生活圏で、自分たちの言語でワイワイしていたら…やっぱりあまりいい気はしないはず。

これは、日本の観光地で外国人観光客が大声で盛り上がっているときに感じる感覚と同じです。

お互い気持ちよく過ごすためにも、日本語で盛り上がりたいときは日本人向けのお店へ。

逆に現地の料理を楽しみたいときは、大人数で固まらずに行くほうがいいと思います。

おわりに

正直、中国に来てから「反日感情で嫌な思いをした」という経験はありません。

でも、「悪目立ちしない・現地に馴染む」意識は、安全面でもマナー面でも大事だと思います。

これから中国に来る方の参考になれば嬉しいです。

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